202010/20
新型コロナウイルスは、わたしたちの日常生活に大きな影響を与えています。外出自粛ムードの中で、運動不足を感じている方も多くいるのではないでしょうか。
体を動かさない日々が続けば、体力だけではなく、免疫力が下がることで、感染症に罹患するリスクも高くなります。また、特に高齢者の方は筋力低下による転倒や転落事故防止のためにも、日ごろの体作りが欠かせません。
そこで、外出自粛生活でもできる体作りをテーマにして、足腰を鍛える体操・運動を紹介します。
まずはコロナ禍で特に懸念されている、高齢者の体力低下問題についてみていきましょう。
外出自粛をしなければならない日々が続いて、ストレスがたまっている方も多いのではないでしょうか。
ストレスを感じる理由として買い物や外食、旅行、スポーツ、そして友人などとの会話などが気軽にできなくなったことが挙げられます。今までの行動・習慣が制限される中で特に対策を考えなければならないのが、高齢者に起こりうる問題です。
自粛生活は体力が低下しやすい高齢者に、どのような影響を及ぼすのでしょうか。
3つのポイントから説明します。
①要支援・要介護者の重度化
体を動かさないことで、心身の機能が低下する可能性があります。場合によっては歩行困難となり、心肺機能や知的活動の低下、さらには鬱状態を招くことも考えられます。
心身が虚弱化した症状は「生活不活発病」と呼ばれ、もたらすリスクは要支援・要介護者の重度化です。さらに健康な高齢者でもフレイル状態と呼ばれる要介護状態の前段階になる恐れもあります。
②重症化・死亡リスク
新型コロナウイルスの感染者は、現在20~50代が中心です。しかし高齢者は重症化するリスクが高くなります。
厚生労働省の調査「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向」(令和2年7月15日18時時点)によれば、新型コロナウイルス感染症の死亡数を年代別にまとめると80代以上が半数を超えることが報告されています。
巣ごもり生活をしていれば、感染症になる確率は抑えられるでしょう。しかし、一度罹患してしまえば、免疫力・回復力ともに低下している高齢者は生死に関わる問題となるのです。
③自宅での転倒・転落事故
高齢者の自宅での転倒・転落事故は、今までにも発生しています。直近1年間に「自宅内で転んだことがある」と答えた60歳以上の方は1割にのぼることは、こちらの記事でも触れている通りです。
在宅での時間が増えて、体力も低下している現状では、これまで以上に転倒・転落する可能性が高くなっています。もしもの場合は、生命の危機に瀕するという転倒の怖さもあります。
国立長寿医療センターによれば、コロナ禍において1週間あたりの身体活動時間は約3割も減少していることがわかっています。
これらの問題を未然に防ぐために、一つ挙げられるのは、高齢者自身が体力をつけることです。そこで、屋外での活動が制限されていても自宅でできる体作りを考えてみましょう。
それでは、難しい動きがない、気軽に始められる体操・運動を紹介します。
動作している間は、息を止めずに、深い呼吸を繰り返すことを意識して行ってください。
※途中、500ml入りのペットボトルを使用します。
参考:東京医科大学病院『動画「高齢者のための笑顔でできる運動教室」制作のお知らせ』
福岡県古賀市が作成して紹介している体操で、テレビのコマーシャル中にできるものです。フェイスタオル(80×30cmほど)を用意します。立っても座ってもOKです。勢いをつけずにできるだけゆっくりと、無理のない範囲で行ってください。
参考:福岡県古河市「介護予防のための運動活動『家トレ』(体操の動画、資料など)」
厚生労働省のホームページでは高齢者健康維持のために、地方各自治体が作成した体操をまとめて掲載しています。
楽しみながら行える、愉快なご当地体操がたくさん紹介されています。参考にしてみてください。
参考:厚生労働省『全国の体操動画やリーフレットの紹介』
心身機能の改善を期待するためには、継続する必要があります。
それには、面倒くさがらずに楽しみながら行うということがポイントです。
なかなか運動習慣がつかない、という方には、以下のような方法もおすすめです。
椅子やソファに座ることで足腰の筋力低下を招いてしまうので、あえて座らない時間を作りましょう。
さらに効果的なのは家事です。料理や洗い物、掃除、洗濯などを行います。
例えば、食器洗浄機を使っているなら、手洗いにします。ロボット掃除機に頼っているなら、ぞうきんやほうきで住居を清掃してみてはいかがでしょうか。立っている時間や作業を増やしてみると、意外と体力を使うことに気づくはずです。
しっかりと感染症対策を講じた上で、屋外での活動もしてみましょう。
厚生労働省によると、「外出機会を確保することは日々の健康を維持するためにも重要になります。お一人や限られた人数での散歩などは感染リスクが低い行動です」と案内されています。
例えば、
・散歩
長い距離を歩く必要はありません。気候や自分の体調と相談しながら、外の空気を吸いに行く、という目的で歩いてみましょう。水分補給は忘れずに行ってください。
・音楽活動
カラオケや楽器演奏などは介護施設でも、リクレーションの一環として取り入れられています。身体・認知機能の維持に効果が期待できるためです。自宅で歌唱・演奏ができないという場合は、昔の懐かしい歌謡曲を聞くだけでも構いません。
・家庭菜園・園芸
ガーデンセラピー効果で、心身ともにリフレッシュできるとして着目されています。手軽にできる「ベジトラグ」というヒット商品があります。これは畑がなくても家庭菜園ができるプランターです。
高齢者や車いすの方にも配慮された形状で、無理なく始められますよ。
自宅でできる体操・運動について取り上げましたが、これで転倒・転落への対策が万全になるわけではありません。物理的に防止するために、自宅のリフォームをすることも対策の一つです。
玄関や階段、浴室、トイレ、キッチン、廊下などに手すりを取り付けたり、段差をなくしたりして、バリアフリー化することで、高齢者にとって快適で安心な住環境を設けることができます。
リフォームは高額では?とお悩みになる方もいるでしょう。しかし現在は、住宅建材をアウトレットで調達することも可能です。手すりの取り付けなどは施工業者へ頼まずに、DIYも検討しましょう。
「日本の建材の廃棄ロスをなくしたい」という想いから生まれた「建材サルベージ」という住宅建材アウトレットオンラインショップがありますので参考にしてみてください。
新型コロナウイルスの感染拡大下で懸念される高齢者の筋力低下防止のために、外出自粛生活でもできる具体的な方法を紹介しました。転倒、転落を未然に防ぐためにも、気軽にできる体操・運動を今日から始めてみましょう。
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