201701/18
世界一の長寿命国・日本。高齢者の増加に伴って、健康で豊かな老後を過ごすために気を付けなければいけないことも増えてきました。
そのひとつが「転倒によるケガ」。それも、外出時などではなく自宅内での転倒が、大きな事故につながる危険をはらんでいるのです。
2016年8月には、歌手の北島三郎さんが自宅で転倒。「頸椎症性脊髄症(けいついしょうせいせきずいしょう)」の治療のため、病院へ入院するという事故もありました。
演歌歌手の北島三郎さん(79)が頸椎(けいつい)症性脊髄(せきずい)症の治療のため、東京都内の病院に入院していることを所属事務所が14日、明らかにした。
事務所によると、北島さんは8月下旬に都内の自宅で転倒した。(後略)
出典:*毎日新聞 2016/9/15掲載「北島三郎さん 自宅で転倒、入院」
演歌歌手北島三郎(79)が、頸椎(けいつい)症性脊髄症治療のため、23日に開催される予定だった盛岡公演を延期することが14日、分かった。
(中略)
8月下旬に都内の自宅で転倒。病院で診察をしたところ頸椎症性脊髄症と診断された。8日から11日まで行われた福岡公演には出演したが、関係者によると現在は都内の病院に入院しており、加療中だという。
出典:*日刊スポーツ 2016/9/14掲載「北島三郎が入院で公演延期 頸椎症性脊髄症で療養」
「頸椎症性脊髄症」とは、加齢や外的衝撃によって、頸椎の脊柱管(骨の中にある孔)を通る脊髄が圧迫されて起こる症状です。
具体的には、手足のしびれ、腕や指が動かしにくくなる、箸を持ったり字を書くことが難しくなる、足がもつれるなどの症状で、日常生活に支障をきたすことになります。
もともと日本人は脊柱管の大きさが欧米人よりも小さいため、「脊髄症」になりやすいのです。
*「頸椎症性脊髄症」についての参考記事(公益社団法人 日本整形外科学会):https://www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/cervical_spondylotic_myelopathy.html
さかのぼると、2013年には芸術家の横尾忠則さんが自宅の階段で転倒し、左足親指を骨折。2011年には俳優の細川俊之さん、2010年には俳優の谷啓さんがいずれも自宅で転倒し、頭を打ったことにより死亡するなど、自宅での事故は後を絶ちません。
これらの事故で注目すべき点は、外出先などではなく、自宅で転倒したという点。自分にとって住み慣れた自宅でさえ、こういった事故は起こってしまうということです。
逆に考えると、住み慣れた自宅だからこそ、転倒などに対する注意や対策がおろそかになってしまう、とも言えます。「まだまだ自分は大丈夫」と思っていても、体の衰えは避けられないもの。本人はもちろん、家族が気を配って、危険の芽を摘み取ることが大切です。
政府の人口動態調査によると、平成27年に自宅内で「スリップ、つまづき及びよろめきによる同一平面上での転倒」と「階段及びステップからの転落及びその上での転倒」によって亡くなった方を合わせると1,949人。毎日5人以上が亡くなっている計算になります。さらに、そのうち89%の1,734人が、65歳以上の高齢者となっているのです。
また、国民生活センターの資料によると、家庭内での高齢者の事故のうち、約45%が居室で、約19%が階段で起こっていることが分かります。一方で、転倒しやすそうなイメージのある風呂場やトイレなどとともに、玄関や廊下などでの高齢者の事故の割合が高いことも分かります。
自宅内でも安心して暮らしていけるよう、階段や風呂場などだけでなく、居室や玄関、廊下などにも手すりを付けたり、転倒した時のことを考えてカーペットを敷いたりするなど、より安全な家づくりを考えていきたいですね。
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