201905/24
段差などでの予期せぬ怪我を防ぐために欠かせないものである手すり。
その手すりの施工に従事し、施主たちの声や生活に寄り添い続けている手すり施工会社が愛知県豊田にある。その名も斉藤建築。
これまでも多くの手すり施工を行い、安心を導いてきた。その斉藤建築に、これまでの歴史や実績から、仕事で最も大切にしていること、印象に残っている案件まで、様々なお話を伺った。
——-創業からの大まかな歴史をお教えください
大工として建築に携わってきました。
2007年頃からケアマネジャーさんからお話をいただき、その後、福祉用具貸与事業所さんからも仕事を請け負うことが増え、現在に至ります。
——-御社のご説明をお願いします
福祉住環境コーディネーターと増改築相談員の資格を持っています。建築だけではなく医療、介護の知識も反映させて、住み慣れた我が家で自立生活を続けられるよう、身体状況に合わせた改修の提案や、将来的なアドバイスもいたします。
また介護する側にも優しい住環境をご提案させていただき、責任を持って施工させていただきます。
——-御社として、仕事上で最も大切にしていることとは
「家(うち)がいい」と言う人がほとんどですよね。今まで家に合わせていたけれども、年をとると合わせられなくなります。
「手すりを1本つける」「段差を解消する」などちょっとした改修だけでも、我慢せず、家に住み続ける気になってもらえることが大切だと思います。
玄関の段差、手すりのない階段、トイレにドアは当然のものとして暮らしてこられた方が、年を重ねるにつれ、自分の体がどうしても家にあわせられなくなります。
入浴時も浴槽と壁が離れているとバランスを崩しやすくなり危険です。
「その人のために住まいをカスタマイズしてあげること。」
これまでの経験を活かして、プロの技で介護リフォームに取り組んでいます。
——-印象に残っている案件は
95歳の方でしたが、たった1本の手すりで最後まで息子さんに頼らずとも、一人でトイレに行くことができたと喜んでおられました。
末期がんで入院されていて、このタイミングで家に帰らないと二度と家に帰れなくなってしまう方がいらっしゃいました。
ご本人も分かっていて、このまま入院していても…。でも家に帰るためには、手すりがないと家の人に迷惑かかってしまうので…と。
急いで手すりをつけないと家に帰るタイミングを失う。奥様も最期は自宅で看取りたいと望んでおられる状況です。
そこで役所の担当者とも話をして、事前申請で1週間は待てないと事情を説明しました。その結果、その日に役所が受理してくれて工事を行いました。
「自分が家に帰る」。とても自然なことだけど、家族にとても気をつかい、自立して生活できないことがどれだけ本人もつらいことか。「面倒をかける」を解消してあげることが何より大切です。手すりがあったことで、最期まで家族に迷惑をかけずに過ごせたとおっしゃっておられました。
——-バリアフリー以外の工事もされているようですね
このようなガラスの建具をよく見かけますが、転倒された時はとても危険です。こちらのお宅では、手すりの工事の際にアクリル板に交換しました。介護保険の住宅改修費対象外ですが、少しでも安心して暮らしていただければと思います。
また、地震対策で家具の転倒防止工事も行います。
家具を固定することはもちろんですが、家具が倒れ逃げ道を失わないよう、配置も大切です。冷蔵庫は、背面に取っ手部分を利用して壁に固定。テレビなどは、専用の器具を使って固定するなど万全に対策が行えます。
一番大切なことは、「自分が怪我しないこと」。
自分が怪我すると、助けないといけない人を助けられなくなるし、逆に助けてもらう必要がでてきます。
つまり足手まといにならないように対策をしておくことが重要です。
3世代や4世代でお住まいの方によくあるのですが、「手すりをつけて欲しい」と言えない方が多いです。
本当はお風呂やトイレに手すりが欲しい。でも孫や孫娘の婿が建てた新築の家に「手すりを付けて」とは言えない。病院側もあった方がいいと言うけれども…。
転倒をきっかけに介護が必要になることは後を絶えません。
息子さんやお孫さんはぜひ気づいてあげて、早めに手すりを設置してあげて欲しいですね。
ホームページ | http://saito-kr.com/ | 代表番号 | 0565-48-0568 |
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従業員数 | 2名 | 創業年月 | 平成7年 |
事業内容 | 新築・リフォーム工事・介護保険の住宅改修(屋外・屋内の手すり工事等) | ||
所在地 | 豊田市保見町起間39 |
介護保険の住宅改修 | 年間80件以上 |
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